【校長ブログ】終業式「不可能だという思い込みが、挑戦を妨げてしまう」
昨日の23日、校内体育大会が行われました。現在体育館が空調設置の工事のため使えないため、校庭でサッカーとドッジボール、柔道場で柔道を行いました。学年を問わず、クラス対抗で行われ、熱い試合が繰り広げられました。結果は、なんと2年7組が3年生を破って総合優勝を勝ち取りました。
さて、本日は、部活動の表彰式、終業式を行いました。体育館が使えないため、久々のリモートでの開催です。表彰式では、春高生は文武両道を体現してくれ、全国大会出場の陸上部、物理部、書道部、新人大会では水泳部、体操部を、全校生徒で称えました。
終業式で私からは、2030年にノーベル生理学・医学賞を受賞したカタリン・カリコ博士の言葉「不可能だという思い込みが、挑戦を妨げてしまう」について話をしました。3年生は受験本番のカウントダウンが始まります。厳しい受験を最後まで乗り越えるためには、皆さんの「強い意志」と「行動」だと思います。焦らず、慌てず、諦めず、強い意志と勇気をもって、一歩ずつ前に進んでください。1,2年生はこの3年生の姿をしっかりと目に焼き付け、1年後、2年後の自分をイメージして、今足りないところをこの冬休み中に補ってください。春高の財産は先輩たちから、こういった伝統を受け継ぐことにあります。
事故等にはくれぐれも気を付けて、1月8日に元気な姿を見せてください。それでは皆さん、良い年を迎えてください。
頑張れ、春高生!
なお、終業式の講話の要旨を、以下のとおり掲載しましたので、読み返してくれればうれしいです。
皆さん、おはようございます。
今学期、大運動会、修学旅行、一万メートル走大会などといった大きな学校行事、そして、部活動においても、皆さんのひたむきに頑張る姿に感動をもらいました。引き続き、文武両道、質実剛健の精神のもと、仲間とともに自らを高めあいながら、春高をさらに盛り上げていってほしいと思います。
さて、今年のノーベル賞は生理学・医学賞に坂口志文大阪大学特別栄誉教授、化学賞に北川進京都大学特別教授が選ばれ、日本人としてダブル受賞は10年ぶりの快挙となりました。坂口博士は、過剰な免疫反応を抑える働きを持つ制御性T細胞を発見し、北川博士は微細な穴を無数に持つ新材料「金属有機構造体:MOF(モフ)」を開発した功績がそれぞれ受賞の理由となりました。受賞されたお二人の先生方は共通している部分が多いと思っています。北川博士は、発表当初、嘘つき呼ばわりをされていたとのことですし、一方、坂口博士も発見当初、異端視され、2000年代になってやっと認められるようになったそうです。お二人とも、自分を信じて研究をやり続けて事実を重ねることにより認められるようになったということです。
2023年にノーベル生理学・医学賞を受賞したカタリン・カリコ博士も同様でした。カリコ博士は、免疫学者ワイスマン博士とmRNAを安全に使う方法を発見し、新型コロナのパンデミックの中で、その成果が世界を救うワクチンへとつながりました。わずか11か月で実用化されたワクチンは、数えきれない命を守ったのです。
カリコ博士は言います。「不可能だという思い込みが、挑戦を妨げてしまう。」
この言葉を聞いて、皆さんはどう感じますか?
私たちは日々の生活や仕事の中で、「もう無理だ」「どうせできない」と思ってしまう瞬間があります。けれど、その思い込みこそが、未来への扉を閉ざしてしまうのです。
カリコ博士は、ハンガリーの小さな町から研究を始めました。資金が打ち切られ、家族と渡米。娘のぬいぐるみにお金を隠して持ち込むほどの苦境からのスタートでした。アメリカでも評価されず、降格や減給を繰り返されました。普通なら心が折れてしまうでしょう。
でも彼女は折れませんでした。病棟の患者を見ながら「この研究を必ず役立てたい」と信じ続けたのです。周りから「役に立たない」と言われても、彼女は自分を信じて、35年もの間、挑戦を続けました。
想像してみてください。もし彼女が途中で諦めていたら――私たちの世界はもっと深刻な状況に陥っていたでしょう。
カリコ博士はこう語っています。
「周りのせいにしても意味はない。大切なのは、自分が今、すべきことに集中すること。」
この言葉には、誰かを羨むのではなく、環境を嘆くのでもなく、ただ自分の信念を持って歩み続けるという、人生を前に進める力が込められています。
私たちも同じです。困難に直面したときこそ、「不可能だ」という思い込みを捨て、自分を信じて挑戦し続けること。それが未来を切り拓く力になるのです。
「不可能だという思い込みが、挑戦を妨げてしまう。」
どうかこの言葉を胸に、皆さん自身の挑戦を続けてください。
明日からの冬休み、3年生は一般受験に向け、いよいよカウントダウンが始まります。受検直前の厳しさや緊張感は、それほど嫌いではありません。それは、現実の厳しさであり、決して理不尽な厳しさではないからです。そして、乗り越えた先には、乗り越えた者だけに与えられる力や結果を得ることができるからです。この厳しい受験終盤に求められるものは、皆さんの「強い意志」であり、「行動」だと思います。焦らず、慌てず、諦めず、強い意志と勇気を持って、一歩ずつ前に進んでください。我々教職員一同、皆さんを応援しています。
1、2年生は、この3年生の頑張りをしっかりと目に焼き付けること。そして1年後、2年後の自分をイメージし、自分のこれまでを振り返り、3学期や4月からの新年度につながるよう自己評価をし、学習事項の総復習、部活動などでの新たな目標設定にこの冬休みを使ってください。春高の財産は先輩たちから、こういった伝統を受け継げることにあります。
事故等には十分気を付けて、1月8日には元気な姿を見せてください。それでは皆さん、良い年を迎えてください。