報告

【令和6年度SSH】理化学研究所見学

8月6日(火)に和光市にある理化学研究所 仁科加速器科学研究センターの見学へ行ってきました。

現地では、仁科加速器科学研究センター長の櫻井 博儀先生に案内していただきました。

 

まずは、今回の見学で最低限必要な知識を講義していただきました。

中学理科で学んだ電磁誘導やローレンツ力、原子の構成、高校1年生の物理基礎で学習した運動方程式などについて確認しました。

 

 LEGO ブロックでできた核図表を使って、鉄が安定な原子核と言われる理由や超新星爆発でなぜ鉄よりも重たい原子核ができるか等を考えていきました。

ブロックの色や高さでで安定な原子核や不安定な原子核、理化学研究所で発見された原子核などを一目で確認することができます。

これらの知識をもとに様々な理論計算と実験からまだ存在していない 119 番原子核の生成を試みていることがわかりました。

 

続いて実際の加速器の見学です。

まず、左上の写真の奥にある3m 近い厚さの扉を目にして驚きを隠せませんでした。

この扉は加速器を動かした際に、万が一放射性物質が出てきてしまっても外に漏れ出さないようにするために閉じられるものです。

扉が閉まるときには中には人は立ち入れません。

そして、緑と紫の部分で構成されている超伝導リングサイクロトロンを見ました。

緑色の部分は超伝導電磁石、紫色の部分は超伝導電磁石により生じた磁場が漏れ出さないように吸収する鉄です。

漏れ磁場を吸収する鉄を利用することで、超伝導磁石のサイズを小さくすることができ、技術的な困難を克服することができました。

 

実際に大学院生が作業をする場所や原子核の生成を行っている工程をモニターしたデータを集約し、確認するパソコンがたくさんある場所を見ることができました。

 

研究者がホワイトボードに残したメモに興味津々な生徒もいました。

そして、超伝導リングサイクロトロンの前で集合写真を撮りました。

 

昨年度に引き続き、仁科加速器科学研究センターを見学し、様々なことを学んだり、研究者の方がどのような場所で研究されているかを感じたりすることができました。

櫻井先生、ありがとうございました。