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【校長ブログ】「解」のない課題に立ち向かう~春高生VS臓器移植~

 12月24日、春日部高校では、東京大学医学部・東京大学医学部附属病院小児科講師の犬塚 亮 先生をお迎えして、教養講座サイエンスカフェ「春高生VS臓器移植」を行い、校長の私も参加しました。本校生物科の 中村達郎 教諭が企画した12回にわたる教養講座の最終回でもありました。現役の春高生だけでなく、医学部進学を目指す浪人生、本校、県立浦和高校、岩槻北陵高校、筑波大学附属小学校の教職員も含め26名の参加者でした。

 犬塚先生からは、日本における「死」は、①自発呼吸の停止 ②心拍の停止 ③瞳孔の散大と定義していると解説が冒頭にありました。脳死とは、脳幹を含む脳全体の機能が失われた状態であり、回復が不可能な状況のことです。犬塚先生は、欧米をはじめとする世界のほとんどの国々は、「脳死」は人の死とされている一方、日本では、脳死での臓器提供を前提とした場合に限り、脳死は人の「死」とされていると解説されました。

 移植医療は、多くの人の努力や社会資源によって成り立っているそうです。日本では、問題が認知されていない、脳死判定から臓器移植の難しさ、海外渡航移植の問題などから、圧倒的なドナー不足だそうです。サイエンスカフェ終了後は、犬塚先生には質問のために長蛇の列。オフラインの対面形式ならではの光景です。

 私には、人工補助心臓を装着しながら、移植を待機している知人がいます。本人だけでなく、ご家族のサポートは大変であることを承知しているので、今回のサイエンスカフェはとても興味深い内容でした。

 春日部高校の教育方針は「文武両道」。しかし、春日部高校は、「文」(学習活動)があっての「武」(部活動・学校行事)と考えます。「武」は運動部活動だけのことではありません。文化部活動の活躍や教養講座なども立派な「武」です。春高生をはじめ参加した方々には、新たな問題意識が生まれたと思います。犬塚 亮 先生、本当にありがとうございました。