日誌

【校長ブログ】なぜか覚えている授業の余談~夏越しの祓・「徒然草」の思い出~

 間もなく6月30日。令和5年の前半が終わります。毎年、6月30日になると、吉田兼好の『徒然草』を思い出します。高校生の時、古典で『徒然草』の授業の時に、夏越しの祓(なごしのはらえ)の説明がありました。大晦日と同じように、穢れを取り払うために除災行事があるのを初めて知りました。6月30日に茅の輪を確認するために神社に行ったのを覚えています。春日部高校の近くの春日部八幡神社に行ってみたら、茅の輪がありました。今年は6月25日(日)から7月2日(日)午後3時までくぐれるそうです。なぜか、授業の記憶は、先生の余談を覚えているものですね。

 『徒然草』は、清少納言の『枕草子』、鴨長明の『方丈記』とともに日本三大随筆と言われています。『徒然草』第19段では、折々の季節の移り変わりの美しさを説明するとともに、ちょっとした愚痴も記しています。

 原文:「折節の移り変るこそ、ものごとにあはれなれ。(中略)六月の此、あやしき家に夕顔の白く見えて、蚊遣火ふすぶるも、あはれなり。六月祓、またをかし。七夕祭るこそなまめかしけれ。(中略)言ひつづくれば、みな源氏物語・枕草子などにこと古りにたれど、同じ事、また、いまさらに言はじとにもあらず。おぼしき事言はぬは腹ふくるるわざなれば、筆にまかせつつ、あぢきなきすさびにて、かつ破り捨つべきものなれば、人の見るべきにもあらず。(後略)」

 現代語訳:「季節の移り変わりにこそ、風情がある。(中略)貧しき家の夕顔は白く映え、蚊を追い払おうとする煙にも風情がある。六月祓いの儀式もまた興味深い。七夕祭りはあでやかで美しい。(中略)言い続けると、すでに『源氏物語』や『枕草子』で言い古されたことばかり。同じ事を今さらだけど、思ったことを言わないで腹にため込むのは良くないので、筆に任せて書きつつも、どうせ筆まかせのなぐさみで、すぐに破り捨ててしまうもの、これは人に見せるものではないから別にいいのだ。(後略)。」と書いています。 

 現在は太陽暦を使用していますが、当時は太陰暦です。旧暦では、今年は閏月のある年で1年が13月の年です。今日はまだ5月11日です。間もなく今年も半分が終わります。学校も4月から始まりましたが、1/4が終わります。新年に立てた目標や願いごとは順調ですか。今ひとつ順調でない方は、仕切り直して、気持ちを新たに7月を迎えたいものです。