2025年10月の記事一覧
【校長ブログ】教育長表敬訪問
だんだん朝が肌寒く感じるようになってきました。校内ではインフルエンザが徐々に増えてきているようです。コロナ禍の予防を思い出し、マスク着用、手洗い、部屋の定期的な換気に心がけてください。
今日の新聞に~「AIで効率化」アマゾン従業員1.4万人削減へ~(10月30日朝日新聞)という記事がありました。労働力がAI(人工知能)に置き換えられる例として、海外のメディアで大きく受け止められているそうです。今後、数年で管理職や専門職などを中心として削減し、倉庫や物流など現場スタッフは対象外とのことです。野村総合研究所と英国オックスフォード大学マイケル・オズボーン准教授との共同研究では、2030年頃までには、仕事の49%は人工知能(AI)やロボット等が代替されるという予想をしています。これからは行動や言葉によって人を感動させたり、困難な課題にぶつかった時も熱意を持って最後までやり抜くことのできたりするなどの人間力の高い人が、より一層必要とされることは間違いないと思います。春高は文武両道、質実剛健のもと、勉強はもとより、学校行事や部活動にしっかりと取り組むことにより、AIにはできない人間力を育成しています。何事にも全力で取り組み、次代を担うリーダーとして社会に貢献してほしいと思っています。
さて、令和7年10月24日教育委員会室にて、文化系部活動全国大会・世界大会成績優秀者たちが教育長を表敬訪問しました。第49回全国高等学校総合文化祭香川大会、全校高等学校囲碁選手権、国際生物学オリンピック、ロボカップジュニアジャパンオープン2025で上位の成績を上げた生徒たちが一同に会して行われたものです。春日部高校は、囲碁部が全国高等学校囲碁選手権団体で準優勝したことから、2年生の横山 蒼大(よこやま そうた)君、1年生の橋本 航太君、3年生の小山 稜太君が参加しました。多くの教育委員会職員や報道関係者がいる中、かなり緊張した面持ちでしたが、教育長春高生が凛とした姿で成果報告するのを見て、校長としてとても誇らしく思いました。今後の益々の飛躍を期待しています。
教育長からは「感謝の気持ちを忘れずに」というお話をいただきました。とかく、成果が出たことについては自分一人の手柄だと思ってしまいがちであるが、様々な人たちのアドバイスや手助けがあって困難な壁を一つひとつ乗り越え、成果を出すことができたのではないか。感謝の気持ちを忘れずにこれからも活躍していってほしいとの旨のお話でした。私も日ごろ式典等で、このような旨のお話をさせていただいていますが、私も含めしっかりと心に受けとめていきたいと思いました。
この訪問は昨年に引き続き2回目となります。文化部も頑張っています。これに続き、どんどん春高生が活躍の場を広げていってくれることを期待しています。
頑張れ!春高生
【校長ブログ】PTA進路見学会 百聞は一見に如かず
先週は出張等が続き、ほぼ4日間、学校を不在にしていました。公共交通機関の遅れでテスト時間が30分遅れでスタートしたことはありましたが、他には特に問題なく、無事にお中間考査期間は終了しました。答案も返却されはじめ、結果に右往左往しているのではないかと思いますが、しっかりと復習して次に生かしてください。
さて、中間考査中の22日に、春高PTA主催の「PTA進路見学会」が開催され、80名近くの保護者の皆さんが参加しました。赤羽駅に集合し、大型バス2台で、午前中に2つのコースに分かれ、1台は電気通信大学、もう1台は東京農工大学にそれぞれバスで行きました。午後はバス2台とも一橋大学に行き見学をしました。私は電気通信大学のコースに参加しました。「電気通信大学の見学は通常は高校生の見学のみ受け付けている」とのことでしたが、今回、計算機実験室や講義室、図書館などの施設見学のあと、本校卒業生を呼んでいただき、懇談する時間を設けていただきました。情報通信、AIロボティクス、量子技術など、未来を創る分野で最先端の研究をされているのがよくわかりました。懇談した卒業生から、現役は共通テスト後でも実力が伸び続けるので最後まで妥協せず、あきらめず、勉強し続け頑張ってほしいと、3年春高生にエールを送っていただきました。また、東京農工大学へ行った保護者の方からも、大学から丁寧に施設見学や説明していただき、とても充実していたと語っておられました。電気通信大学や東京農工大学は名前だけを見ると、かなり特化した分野を追求する大学だと思われますが、実施に話を聴いてみると結構広い分野にわたって研究していることがわかりました。午後の一橋大学は、校舎内に入ることはできませんでしたが、建物や大学キャンパスを歩いてみると歴史と伝統を感じることができました。やはり、「百聞は一見に如かず」です。見学した大学がどんな研究をしていて、どんな雰囲気か、実際に行ってみないとわからないものです。行ってみると意外なことがわかるかもしれません。
本校では、行ける大学ではなく、行きたい大学を目指すよう皆さんに伝えています。行きたい大学と言われても、その前に「自分がやりたいことは何なのか?」を見つければなりません。すぐに答えは出なくて苦しむこともあると思います。まずは、目の前のことを丁寧に、誠実に取り組むことです。そして、興味を持ったことをとことん追求してみること。それを続けていくうちにきっとやりたいことが見えてくるはずです。諦めず、粘り強く。時には、人生の先輩である保護者や教員へ相談してもいいと思います。悩み考え抜くことが大事であると思います。
頑張れ、春高生!
なお、今回の見学会を計画していただいたPTAの役員の方々に心より感謝申し上げます。
【校長ブログ】春高の授業
いよいよ来週から中間テストが始まります。早朝や放課後は、学習室をはじめ、図書館や教室、廊下のラウンジなどあらゆるところで春高生が勉強する姿が見られます。体調には十分気を付けて、いい結果を出してほしいと願っています。そのような中、今日は、朝、7時40分から大会議室で本校生徒の希望者がオーストラリアのメルボルン高校2年生の生徒とオンライン交流を行いました。オーストラリアでは時差が2時間程度なので、メルボルン高校では2時間目の日本語選択の授業中になります。初めに日本語だけを使って15分間、その後に英語だけを使って15分間お互いに話をするというルールです。はじめは緊張している様子でしたが、自己紹介でアニメの話や趣味、好きなスポーツなどを話しているうちにお互い積極的に話をして非常に楽しそうでした。
さて、9月後半から授業観察を行っています。本日、冒頭で、メルボルン高校とのオンライン交流についての話でしたので、英語に関連した授業を2つ紹介したいと思います。まず1つ目は2年生の「地学基礎」の授業です。CLIL(内容言語統合型学習)を取り入れた、より効果的な学習方法の研究をしています。普段の授業では「地学基礎」の教科書を英語に訳したプリントを使い、生徒全員が授業の冒頭の10分間で英語と日本語を見比べながら声を出して読みます。授業は日本語で行いますが、その際に生徒それぞれが専門用語やその内容、表現方法につては英訳した教科書を 見ながら地学と英語を学んでいきます。章の終了時に、教員が10の専門用語を提示します。4名の班を10班つくり、それぞれの班がその10の専門用語から重ならないように1つずつ選びます。3分間でその専門用語を説明するプレゼン資料と読み原稿を作成します。ただし、その説明はすべて英語で行います。次の時間に10名の班を4つ作り、前の時間の4名の班の一人一人がバラバラになるよう配置し、それぞれの生徒が責任もって1つの専門用語をプレゼンします。今日は、ここからの授業を見学したのですが、同じ原稿を使ってプレゼンするのでも、生徒一人一人の理解度により、強調するところや図をうまく提示して説明するタイミングが違います。相手にわかりやすく説明するには、自分の頭の中で内容をかみ砕き、十分消化しておくことが必要です。まだまだ研究の段階ですが、更なる工夫を加えていけるともっと良くなると思っています。
2つ目は、2年生の英語の授業です。1つのテーマについて英語で自分の意見を述べ、理解を深めるという取り組みです。今回のテーマは「Albania’s New AI Minister」と題した生成AIの話です。「Singularity」が2045年に起こるとされている中、アルバニアでAIの閣僚が誕生したという話題を「Asimov’s Three Laws」を基に意見を深め合い、”I think the principal of( )is the most important because ( ).“のカッコ内に自分の意見として入れていくというものでした。英検準2~2級程度が必要です。ある程度基礎の固まった2年生なので、実に色々な意見が出て面白い授業でした。
他にも工夫している授業がたくさんあります。これからもそういった授業の様子を紹介したいと思います。
【校長ブログ】自分を信じてやり続けたこと
13日から中間考査1週間前となってから3日がたちました。部活動は、大会等が近い部活を除いて(その場合は短時間の活動)、活動中止となります。そのため、早朝や放課後の教室、学習室、図書館、そして各学年の廊下に設置している学習机で勉強をしている春高生の人数が、日に日に増えてきています。しっかりと勉強して悔いのない結果を出してほしいと願っています。
さて、今回、ノーベル賞を受賞されたお二人の先生方は共通している部分が多いと思っています。8日にノーベル化学賞の受賞が決まった京都大学特別教授の北川進先生について何社かの新聞記事を読むと、発見した多孔性材料「金属有機構造体」は、発表当初、嘘つき呼ばわりをされたそうです。しかし、事実を積み重ね続けるにしたがって論文の引用件数が跳ね上がり、一転して脚光を浴びるようになったそうです。一方、6日にノーベル生理学・医学賞を受賞した坂口先生も発見当初、着眼点は1980年代当初の免疫学からすれば異端視され、それが「制御性T細胞」の発生や機構を担う原理を2000年代に解明してやっと認められるようになったそうです。お二人とも、発表当初は発見について受け入れられませんでしたが、自分を信じてやり続けて事実を重ねることにより認められるようになったということです。
「自分を信じてやり続けること」、大切にしていきたいと思います。
頑張れ、春高生!
【校長ブログ】ノーベル生理学・医学賞 「能動的に見る」姿勢
10月に入って1週間が過ぎ、ようやく秋らしい気候になってきました。厚生労働省は3日に、今シーズンのインフルエンザが全国的に流行入りだしたと発表しました。昨年より1カ月程度早く、過去20年間で2番目の早さとのことです。コロナ禍の感染対策を思い出し、手洗い、マスク着用、ソーシャルディスタンス、定期的な換気など、基本的な対策をとっていくことを心がけましょう。
さて、昨日の6日、スウェーデンのカロリンスカ研究所は2025年のノーベル生理学・医学賞を、坂口志文大阪大特任教授と米国のメアリー・ブランコウ・米システム生物学研究所シニアプログラムマネージャーと、フレッド・ラムズデル・米ソノマ・バイオセラピューティクス化学顧問の3氏に授与することを発表しました。坂口先生は、体内の過剰な免疫反応を抑えるリンパ球の一種「制御性T細胞」を発見したことで今回の受賞となりました。これは、アレルギーや自己免疫疾患などの治療や、がん免疫法、臓器移植後の拒絶反応に関する研究に発展しており、坂口先生は「将来的にはがんと診断されたその日に飲んで免疫反応を上げ、転移を防ぐような薬を作りたい」と夢を語っていらっしゃいました。また、坂口先生が研究を進める上で大事にしているのは何か?というマスコミのインタビューで、「能動的に見る」姿勢と応えられています。表面的に眺めているだけではわからないことも、時代の常識にとらわれずに見方を変えながら観察すると新しいことがわかってくるというとこでした(10月7日埼玉新聞朝刊)。
私は、この話を読んで、平成14年(2002年)にノーベル物理学賞を受賞された小柴昌俊先生と同じことを話されていると思いました。小柴先生は平成13年度東京大学卒業式の祝辞で次のような旨のお話をされています。「人間の真価は、社会に出た時に問われる。学業成績は教えられたことを理解する、いわば「受動的認識」である。成績の良いものが官僚となり、あるいは教授になりはしたものの、海外からの文献や理論を輸入するだけに終始してしまう。これは受動的認識の弊害にほかならず、実は成績優秀者が陥りやすいこと。もはやそれは、世界では通用しなくなっている。世界では、自ら考えて解決方法を模索するという能動的認識が大きくものをいう」。また、先生の自伝で、「ぼくたちを取り囲んでいる自然は、ぼくたちの頭で思いつかないような「事実」を持っているもの。これは自然が意図的に隠しているわけではなく、ぼくたちが発見できないことが多い。これは見ているのに、悪い先入観で、重要な事実とは気づかないことだってあるかもしれない。その事実をきちんと見極めるためには、本気になって目を見開かないといけない」との旨、若者たちへのエールを送っています。
春高ではSSH事業として1年生で課題研究基礎、2年生で課題研究の時間を使って科学的思考である「春高サイエンスコード」を繰り返し行い、科学的思考の育成を実践しています。いつかこの取り組みに花が咲き、春高生が「能動的認識」、「能動的に見る」姿勢を身につけ、坂口先生や小柴先生につづいてくれることを期待しています。
頑張れ、春高生!