日誌

2022年12月の記事一覧

【校長ブログ】春高OB、ニューイヤー駅伝・箱根駅伝で活躍期待~春高魂で駆け抜けろ~

 お正月のテレビは、駅伝中継が恒例です。元日には第67回全日本実業団対抗駅伝(ニューイヤー駅伝inぐんま)、1月2・3日は第99回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)が開催されます。今回は、春日部高校を卒業し、大学や実業団で活躍しているOBも出場予定です。

 元日のニューイヤー駅伝では、連覇を目指すHondaで、3年連続5区に東京五輪、オレゴン世界選手権3000m障害の日本代表 青木 涼真 選手(春日部高68期-法政大-本田技研工業)がエントリーされています。

 1月2・3日の箱根駅伝では、関東学生連合の復路第9区で 皆川 和範 選手(春日部高72期-筑波大)がエントリーされています。

 また、青木 涼真 選手は、1月2日のラジオ文化放送箱根駅伝実況中継で、プレイ―ヤーズ解説として登場します。

 二人とも、春日部高校時代は陸上競技部で活躍をしました。大舞台での熱い走りを期待しています。春日部高校は卒業生も大いに応援しています。

【校長ブログ】啐啄同機(さいたくどうき)

 12月28日、春日部高校でも本日が仕事納めですが、校内では、部活動や自学自習をする3年生、連日この学校ホームページでも紹介している英語力を深化させる”エンパワーメント・プログラム”など、活発に活動しています。

 激動の令和4(2022)年が終わろうとしています。年末恒例になった京都・清水寺で日本漢字能力検定協会が発表する世相を1字で表す「今年の漢字」は「戦」でした。ロシアによるウクライナ侵攻やサッカーのワールドカップ(W杯)の熱戦などが理由に挙げられました。今年は、終息を未だに見せない新型コロナウイルス、ロシアのウクライナ侵攻、安倍晋三元首相銃撃事件、急速な円安と諸物価急騰、サッカーワールドカップにおける日本代表の活躍、野球では東京ヤクルトスワローズの村上宗隆選手、米大リーグ・エンゼルスの大谷翔平選手の活躍など、いろいろなことがありました。

 ものごとには、機というものがあります。禅宗に「啐啄同機(さいたくどうき)」という言葉があります。この言葉は、今から約900年前の中国宋代にできた『碧巌録』という禅宗の代表的な典籍にある、卵が孵化(ふか)する状態から出来た言葉です。

 鳥の卵が孵化して雛がかえるとき、中からコツコツと卵の殻をつついて、もう十分に育ったことを、外の親鳥に知らせるのが「啐(さい)」。そうすると親鳥は間髪入れず、外からつついて殻を割ってやる。これが「啄(たく)」です。中からつつくのに先んじてもいけない。機を同じくして初めてうまく孵化(ふか)することができる。これが、「啐啄同機(さいたくどうき)」です。

 新しい時代を作っていくにも、やはり微妙な機というものがあります。先覚者、先駆者が少し機を先んじてしまうと犠牲が大きくなるし、後れると悲劇になります。「自力で出ておいで!」という親鳥と、「うん、自力で出るよ!」という雛鳥の絶妙のタイミングが「啐啄同機(さいたくどうき)」なのです。令和5年は、春日部高校にとって「啐啄同機(さいたくどうき)」の重要な時期だと思っています。

 よく私は、親鳥を「子供の育成環境=教師や保護者」に、雛鳥を「子供の自律」と置き換えて考えます。この二つの要素は、子供が未来を生きるために欠くことのできないものであると考えるからです。雛鳥(子供の自律)を育む親鳥(子供の育成環境である教師や保護者)とは、子供を真ん中において、教師と保護者や地域の方々が、子供たちの将来のために"どのような子供を育てたいのか""春日部高校に何を期待しているのか"といった価値観を共有し、一体となって関わり合っていく仕組みを創っていくことだと思います。機に敏であり続けたいですし、自分たちが当たり前と思っていることでも、変えなければいけないことは、変えなければならないと思っています。

 本校は、3万8千人超の卒業生からなる埼玉県立春日部高等学校同窓会から多大なるご支援をいただいています。種村隆久 同窓会長さんが、同窓会ホームページで、「同窓会長コラム 続続・センテニアルホールのピアノお帰りなさい!」と12月27日のブログに書かれています。

埼玉県立春日部高等学校同窓会HP https://www.kasuko-dosokai.jp/

本校音楽ホール(センテニアルホール)のフルコンサートグランドピアノが、同窓会のご支援により新品同様に甦りました。種村隆久 同窓会長のお言葉のように「新しい2023年は、コロナとの付き合い方ももっと賢くなっていく」ようにしたいものです。学校と同窓会が”啐啄同機”で埼玉県立春日部高等学校を一層盛り立てられればと思っています。

 今年は大変お世話になりました。春日部高等学校の教育活動にご理解、ご協力いただき御礼申し上げます。令和5年も、よろしくお願い申し上げます。

がんばれ春高生!がんばれ受験生!

 

【SSH】理化学研究所見学会

12/26 (月) に和光市にある理化学研究所を見学してきました。

仁科加速器科学研究センター長 櫻井 博儀先生の案内で施設を見学しました。

 

始めに、和光市駅でバスを降り、原子番号 113 番の新元素の合成をし、「ニホニウム」と名付けられたことを記念して作られた『ニホニウム通り』を歩きました。

ニホニウム通りには、原子番号 1 番 (H) から 118 番 (Og) のプレートが路面に埋設されています。

ニホニウムを合成するときに用いられた「亜鉛 Zn」と「ビズマス Bi」のプレートとニホニウム通りにいくつかあるモニュメントに刻まれている櫻田教頭先生の名前を探しながら理化学研究所に向かいました。

 理化学研究所到着を待っていてくださった櫻井先生から 4 代目の加速器『160cm サイクロトロン』についてお話していただきました。

実際に使われていた 4 代目加速器が研究所の敷地内に展示されていました。

ここで加速器がどのような仕組みで粒子を加速させているのかを学びました。

 まだ皆緊張しているのか、先生の問いかけに対してあまり反応がありませんでした…

移動して、仁科リニアック棟 1 階に展示してあるニホニウムを合成した際に用いた加速器の模型を使ってどのように発見されたのか教えていただきました。

たくさんある加速器の中でどの加速器を使い、どこで集めて様子を観察したのか一つ一つ確認していきました。

113番元素を生成する実験をする前に、110、111、112 番元素が効率よく生成できる条件を把握して、この経験から113番元素実験の条件を決定していました。
検出器に埋め込まれた113番元素が次々とアルファ崩壊する様子を観測するなど、113 番元素を見逃さない工夫がされていました。

ニホニウムを合成するための材料は簡単に手に入るものであっても、人件費や電気代がとてもかかってしまうという現実的な話も聞かせていただきました。

すでに 119 番元素を生成する研究が行われており、この実験にも多くの工夫がされています。

 

続いて、見学する『RI ビームファクトリー』について講義していただきました。

物理や化学をまだ学習していない 1 年生には知らない単語が多く出てきて話についていくのに精一杯というような様子でした。

しかし、実際に地下に降り、加速器を見てみると好奇心をくすぐられたのか、皆真剣に話を聞き、メモをしたり写真を撮ったり、様々な質問をしていました。

 ↑ 階段で地下へ

 ↑ ビーム発射時に遮蔽するための幅 3m の扉

 ↑ 地下中 2 階で先生がさす先にあるものは… (☟)

 ↑ 地上から荷物を搬入する穴 (黄色い布) でした

 ↑ 円の中心付近に標的を置き、衝突時に生成するガンマ線などを観測する装置。

    同じ形状のものを組み合わせて作ることでどの場所でも同じような精度で計測することができます。

 ↑ 中が真空になっている装置の窓。

    大気圧によって壊れない窓を作るために、何度もシミュレーションしてたどり着いた形が写真のようなカーブしたものだったそうです。

 ↑ 実験中は海外の研究者で溢れるそうです。

 ↑ 施設内にいるか確認する鍵を戻す指示も英語!

最後に 113 段 (ニホニウムの原子番号と同じなのは偶然なのでしょうか…) の階段を上り、地上に戻りました。

櫻井先生には時間ギリギリまで生徒の質問に答えていただきました。

 

高校の授業で学習していない範囲の研究ではありましたが、未知なものを発見するために努力されている方がいることを知ることができました。

大きな発見をするためには、様々な小さな工夫がされていることも肌で感じた見学会でした。

これから皆さんが答えの分からない問題に出会ったとき、理化学研究所で研究している研究者のようにいろいろな人のアドバイスをもらいながら最適解にたどり着いてもらいたいと思います。

ISA エンパワーメントプログラム!2日目

本校視聴覚室にてエンパワーメントプログラム 2日目が行われております。(昨日の記事もご覧ください)

本日のプログラムでは、”My Identity”というテーマでスタートしました。

写真で示されたの人物の特徴を英語を駆使して答えつつ、自身のIdentityについて深く理解し伝えるプログラムです。

本プログラムでは春高生とともに春日部共栄高校、蕨高校、越谷北高校、和光国際高校の生徒も参加しておりました。

参加者は英語を使ったコミュニケーションを必死に考えながら自身の考えを伝えようとする様子が見られました。

ISA エンパワーメントプログラム開催!

12月26日から3日間の日程で、本校視聴覚室にてエンパワーメントプログラムを行っています。英語をツールとしてPositive ThinkingやMy Identity等のテーマでディスカッションしていくプログラムです。

 

 今年度は、春高を含めて6校の生徒約30名が参加しています。小グループで、留学生がファシリテーターとして進めています。 

 

 

初日の今日は緊張している様子もありましたが、頭の中はフル回転!!3日間でどんな成長を見せてくれるか楽しみです。

ディスカッションの後、発表です。

1日の最後はリフレクションです。

【3学年】共通テスト直前演習

本日26日と明日27日の2日間に渡って3年生は、本番の共通テストと同じ時程で演習をしています。

科目に合わせた集合時間や休み時間の使い方、昼食をいつ食べるかなど、本番を想定して臨んでいます。

最後の最後まで、がんばれ春高生!!

【将棋部】「関東地区高等学校将棋大会」報告

12月25日、茨城県水戸市にて将棋の関東大会が行われ、春高から吉田祐真(2年)が出場しました。関東地区8県より4名ずつ選出された高校生棋士たちが熱戦を展開し、数々の好局を生み出していました。

吉田は1回戦に勝利し、2回戦で千葉県の選手に惜敗。県外大会のレベルの高さを再び思い知らされることになりました。

しかしその後は、プロの櫛田陽一七段の指導対局に参加し、局後にはいろいろなアドバイスも頂くという機会に恵まれました。

華やかな大会の雰囲気を味わわせて頂き、しかも悔しさも味わい、「もっと上へ。」との思いを強める日ともなりました。さらに精進し、来年度の選手権に臨みたいと思います。ご声援に感謝申し上げます。

対局会場の様子(奥側が吉田)

指導対局の様子

【校長ブログ】「解」のない課題に立ち向かう~春高生VS臓器移植~

 12月24日、春日部高校では、東京大学医学部・東京大学医学部附属病院小児科講師の犬塚 亮 先生をお迎えして、教養講座サイエンスカフェ「春高生VS臓器移植」を行い、校長の私も参加しました。本校生物科の 中村達郎 教諭が企画した12回にわたる教養講座の最終回でもありました。現役の春高生だけでなく、医学部進学を目指す浪人生、本校、県立浦和高校、岩槻北陵高校、筑波大学附属小学校の教職員も含め26名の参加者でした。

 犬塚先生からは、日本における「死」は、①自発呼吸の停止 ②心拍の停止 ③瞳孔の散大と定義していると解説が冒頭にありました。脳死とは、脳幹を含む脳全体の機能が失われた状態であり、回復が不可能な状況のことです。犬塚先生は、欧米をはじめとする世界のほとんどの国々は、「脳死」は人の死とされている一方、日本では、脳死での臓器提供を前提とした場合に限り、脳死は人の「死」とされていると解説されました。

 移植医療は、多くの人の努力や社会資源によって成り立っているそうです。日本では、問題が認知されていない、脳死判定から臓器移植の難しさ、海外渡航移植の問題などから、圧倒的なドナー不足だそうです。サイエンスカフェ終了後は、犬塚先生には質問のために長蛇の列。オフラインの対面形式ならではの光景です。

 私には、人工補助心臓を装着しながら、移植を待機している知人がいます。本人だけでなく、ご家族のサポートは大変であることを承知しているので、今回のサイエンスカフェはとても興味深い内容でした。

 春日部高校の教育方針は「文武両道」。しかし、春日部高校は、「文」(学習活動)があっての「武」(部活動・学校行事)と考えます。「武」は運動部活動だけのことではありません。文化部活動の活躍や教養講座なども立派な「武」です。春高生をはじめ参加した方々には、新たな問題意識が生まれたと思います。犬塚 亮 先生、本当にありがとうございました。

【校長ブログ】受験は個人戦。だが、受験勉強は団体

 12月23日、春日部高校では第2学期終業式でした。校長講話では、「勝ちに不思議の勝ちあり」「2030年代をどう生きるか」「春高生として当事者意識を!」の3つのテーマを話しました。

 来年1月14日、15日は大学入学共通テストです。春日部高校の3年生は全員が出願しています。よく「受験は団体戦」といわれます。その一方で、「受験は個人戦」という声も聞きます。どちらが正しいのでしょうか?ある学習塾を訪問した時に、「なるほど」と思った言葉を紹介します。

 怠ける者は不満を言うが、努力するものは目標を語る

 受験は個人戦。だが、受験勉強は団体戦。

 一人ひとりの心が強くなり、チームの絆が深まったとき、

 サクラ咲く日はやってくる

 信じて、ラストスパート。

 私たち教員にできることは、生徒諸君に「負けない方程式」をたててあげることしかできません。実は、部活動などを通して、この「負けない方程式」のトレーニングをしているのです。どうしたら試合に勝てるのか、どうしたら素晴らしい演技ができるのかなどを通して「負けない方程式」の組み立て方のトレーニングをしていると思います。

 精神科医の和田秀樹さんは、「学力は冬に伸びる。冬は春の8倍も勉強が進む」と言っています。春先の迷い勉強よりも12月の勉強は英語・数学の処理速度は2倍。12月、1月の勉強は志願先が絞り込まれ効率は2倍。受験直前で春先よりも12月は集中でき効率は2倍。

 大学入学共通テストまであと22日。受験で通用する学力は、3か月後に自分の実力になります。この夏の頑張りは、3か月後の今、やっと成果が出始めたころです。現役生は、まだまだ入試学力が伸びます。

「受験は個人戦。だが、受験勉強は団体戦」。学校で仲間と乗り越えていきましょう。

【水泳部】合同練習with体操部

 春日部高校体操部と合同練習をしました。

 体操部の部員たちの指導を受けながら、水泳部としては「過酷な」トレーニングに励みました。体操部の部員たちの丁寧な指導や、声かけにより、想像以上のものが習得できたのではないかと思います。他の部活同士であっても、すぐに協調して、切磋琢磨をする姿は、さすが春高生です。

 9月の新人大会後、春日部高校水泳部は、各自が市民プールに行き自主練習することを主な活動としています。それを前提に、モチーベション維持や、チームでの協調性も引き続き学んでいくため、火曜日・金曜日を全体練習として陸上トレーニングを行ってきました。

 とは言っても、地味な練習だけでは、大人といえどもマンネリ化します。そこで、他の部活動にお願いをして、新鮮な気持ちでトレーニングを継続できるよう、また新たな発見があるよう、合同練習を行うことにしています。

 体操部顧問の先生方、部員の皆さん、ありがとうございました!